所詮バカ。

2002年4月7日
9時30分に起床。身支度して局へ。今日は収録の日
です。集合時間2分前に到着。エライぞ、私!
そのまま1本目の収録を行うカラオケボックスに
移動。

セッティングしていると司会さんが到着し、ご挨拶
をした。そんなに機嫌が悪い感じはしない。私は
根に持つタイプなので、前回の収録の一件があって
素直に笑顔にはなれなかったけど…

段取りの打合せを終え、1本目の収録がスタート。
既存の企画のリメイク企画で、視聴者のキャラ勝負
って感じだったんだけど、これがよくハマった。
司会さんもツッコミ所がたくさんあったんで、予想
以上に盛り上がった。久々に収録中に笑い泣きを
してしまいましたもん。

笑うと体温が高くなるし、収録部屋はライトも焚い
てるので、クーラーを掛けて丁度いい感じだった
のに、アシスタントの女が「クーラーを停めて
もらっていいですか?」と言いやがった。オマエ
何様?技術さんが気を遣ってクーラーを切ってくれ
たけど、なんか違くない?更に嫌いになった。明日
の編集でオマエの発言はオンエアされない事決定!

そんな軽い苛立ちはありつつも順調に収録が終了。
機材の撤収をしている間に2本目の収録の衣装に
司会&アシに着替えてもらった。テーマは寅さん風
って事で柄モノのスーツにオヤジシャツに腹巻に
雪駄といういでたち。司会さんは結構楽しんでた
けど、アシは不服らしい。仕事モードは超ドSの私
にはツボだった。更にADさんから聞いた情報だと
アシは今日、月のモノが始まったとか。そんなアシ
に上下真っ白なスーツを着させた。あ〜そそるぅ!
トオルゥ〜!!(って関係ない?)

今までは人が集まる場所での撮影を避けてきたん
だけど、ちょっと福岡色を出そうと地元番組でよく
撮影をしている、人が集まる公園でロケを敢行して
みた。撮影慣れしてるのか、結構皆さんが取材に
応えてくれたので、あっさりと3パターンの収録が
出来た。

それから場所を変えての撮影。ここの客がノリが
悪いのと、台本に書かれていた司会さんの動きを
やってくれなかった為に全体的に散漫な撮影になっ
てしまった。見切りをつけて早々に撤収する事に
した。

移動車に乗ろうとすると、新しく変わった局Pに呼ば
れて「今のはどんな画撮りの指示を出してたの?」
と聞かれたので「状況がどう転ぶかわからないので
カメラマンにお任せしてました」と言うと「折角
客が多かったんだから仕込みをして、ちゃんと
画撮りをした方がいいんじゃないの?」と言われた
んだな。完全にセオリーが逆!

情報系の番組なら多くの客の中から仕込みをして
画撮りの段取りを踏むんだろうけど、バラエティー
でなおかつ芸人を使った番組は突撃取材の方が絶対
に臨場感が出るのです。芸人って一般の人から見た
らランクを低く見るから、親近感が湧くか嫌われる
かどっちかのハッキリしたリアクションを得られる
のです。

いちおう作家さんとの見解や私なりの考えを説明し
このシーンの狙いを話したけど納得いっていない
ご様子。オマエは演出には口を出さんでエエねん!
バラエティーも撮った事ないんやから…こちとら
1年半の濃縮期間でバラエティーを把握しとんじゃ。
で、なんで間違った大阪弁?

次のシチュエーションが私的に山場と思っていたん
だけど、ADさんの仕込みが充分行き届いていたので
面白く、かつスムーズに進んだ。こっちは仕込みと
ガチンコと状況によって使い分けてるんだよ〜!

ラストのシチュエーションで、客の集まりが悪かっ
たり、機材トラブルなどで段取りやスケジュールが
狂ってしまった。技術さんもADさんも私も、更に
バイトで雇ってる男の子までも一杯一杯の状況に
陥り、結果的に出演者をお待たせしてしまう事に
なってしまった。

最終的に全ての収録が終ったのが1時間半押し。
妥協した部分もありつつの収録となった。でも撮れ
高はあったと思ったのでDとしては納得した。

司会さん&出演者と解散し、局に戻り荷降ろしして
いると、またもや局Pから話があるという。「カン
ベンしてくれ〜!」と心の中で思いながら、作業を
終え、話を聞く事になった。

要は今日の収録の段取りの悪さの指摘&俺の疎外感
をなんとかして!ってことだった。段取りって言っ
ても、私とADさん二人だけで動いているわけだから
当然手が回らなくて、スタンバイ完了まで時間が
掛かる事は司会さんを含め下請け会社のPも理解
してるから、多少の待ち時間には目をつぶってくれ
ている。

「素人出演者に申し訳ない」と言ってたけど、今日
の素人出演者は毎週路上ライブで逢っているミュー
ジシャン達で、気心も知れてるし、収録に待ち時間
があるって事も何度も収録に参加してる彼らは理解
してくれてるのです。現に「今日も大変ですね!」
と労いの言葉を掛けてくれてた程だ。

結局は1年半もやってきたら、演者&スタッフに暗黙
の了解が出来てくるのです。最初から悪い慣習を
作ろうと思ってやってるわけではなく、限られた
状況の中でお互いの譲歩で今の結果になったのに
何も知らない新参者に批判されるのは心外です。

私は自分に否があっても認めない人間なので、まし
てや否がないと思っているからには反撃をさせて
頂きました。今度の局PもDを兼務してる人だから
私が中心に何でも進んで行くのに疎外感を感じるん
だと思うんだよね。Dって最高のわがまま職だし…

話が終わってからADさんに「ウザイ…」と愚痴ると
「状況が何もわかってない人が増えたわけですね」
と気の利いた事を言っていた。「東京での会議にも
参加したい!」と言っていた局P。ハリキリ具合も
結構だが、作家さんも下請け会社のPも私も、やっ
つけ仕事でしかないのです。○本に言われてやって
るだけだから、地方局のPなんて何も魅力を感じ
ないし、反ってウザイのに。前のPの悪口も良く
言ってたな〜、「今時ポロシャツにセーターは掛け
ない」って…

前のPは東京の制作会社でDをやっててのUターン
組だからバランス感覚があったけど、今度のPは
ダメだな、こりゃ。この私に説教なんて、所詮バカ
だよ、バカ!

D同志で演出論を批判するヤツは大バカ。演出はD
の数だけあるもんなんです。持論を押しつけるD程
空虚なものはない。持論は大事だけど、他の人を
認められないヤツは持論に溺れる。正解なんてない
世界だってわかってないヤツに演出論は語れない。

明日の編集にも顔を出すとのこと…憂鬱だ。大好き
なミキサーさんにも愛想出来ない程にテンパってる
作業に来るとは、たぶん挨拶以外に口を開かない事
間違いなし。そんな時に来る事自体が所詮バカ。







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