初めての歌舞伎座。
2003年8月13日今日は歌舞伎座に『八月納涼歌舞伎』の第三部
を観に行った。松竹での電話予約に挑んでみた
ものの繋がった時には「第三部の一等席は完売
しました」と言われ、半ば諦めていた。しかし
‘獅童の会’という中村獅童くんの後援会の
会員である私は、今日のチケットを後日‘獅童
の会’で獲って頂けたのです。第三部は野田
秀樹が演出する『野田版鼠小僧』という演目が
あるので人気が高かったようで、獅童くんは
第三部しか出ないので絶対に観たかったから
良かったっす。
今日ご一緒するのは信者仲魔のちゅんたろー
さんの特撮仲間で獅童くん好きの横山さんと
いう方。ちゅんたろーさんに紹介して頂いて
初めてお目に掛かるのです。歌舞伎座近くで
落ち合い、ご挨拶。なかなか感じのいい方で
ちょっと安心。歌舞伎座も初めて入るので軽く
ドキドキしつつ、早速筋書きを買って座席へ。
花道近くのなかなかの良席。歌舞伎座自体も
とってもウキウキするような雰囲気で高揚して
いく自分がわかった。
いざ開演。まずは『神楽諷雲井曲鞠・どんつ
く』という演目。筋書きを読みながら場面を
確認しつつ観るという歌舞伎初心者丸出しの
行動ですが、なんとか筋が理解出来たんで楽し
かった。っていうか、かなり単純なストーリー
だったんで初心者でも十分楽しめました。コミ
カルな踊りを出演者全員でやる場面があって、
面白いんだけどゴージャス感もあって自然と
引き込まれていきました。
門礼者役の獅童くんがとても男前で惚れ直しま
したな。しかし台詞が少なっ!やっぱり扇雀
さんや勘九郎さんに三津五郎さん、福助さん、
橋之助さんなどが出てると獅童くんの格は低い
んだな…と実感。現代劇でどんなに人気があっ
ても伝統の世界は厳しいわな…。それが重みで
あるんだろうけど。
あっという魔に休憩時間に突入。同行して頂い
た横山さんも歌舞伎初心者ということもあり、
休憩時間の過ごし方も知らずにただ興奮のまま
感想を座席で語り合っていた。そうこうして
いると一人の中年女性がやってきて「まにあ様
(本名)ですか?」と聞かれ「はい…」と返事
をすると「中村獅童事務所の者です。本日は
お越し頂き有難うございます」と丁寧に挨拶
された。まるで扱いが‘ご贔屓さん’のよう。
いやいや、私は‘にわか’でございますのよ。
恐縮して更にへりくだっている私と腰低合戦が
始まった。
「有難うございます」「いや、こちらこそ有難
うございます」「いやいや、こちらこそ有難う
ございます」「とんでもない、こちらこそ有難
うございます」完全なる‘有難う’の安売り
状態になっていた。一通り‘有難う’の応酬を
終え、女性は帰っていった。横山さんに「挨拶
されるってすごいですね!」みたいなことを
言われたけど、まったく自覚がないので内心
バクバク状態だった。歌舞伎座って役者にとっ
ても勝負のハコなのかも知れませんね。そりゃ
一般発売で獲れるわけないよ。役者のご贔屓
さん筋でサバけるんだものね。深いなぁ…
そして『野田版鼠小僧』に突入。コクーン歌舞
伎みたいに台詞まわしは現代劇っぽいので実に
わかりやすかった。明治座とかでやってそうな
人情喜劇っぽくて歌舞伎という敷居の高さが
全くない。勘九郎さんの信念みたいなものなん
だと思うんだけど、歌舞伎で上演されてる演目
に現代劇の演出家の演出を加えれば、もっと
わかりやすくて親しみやすくて、イマジネー
ションの広がりを与えられるんだと思う。同じ
演目をキャストを変えてずっとやってきたのが
歌舞伎であって、役者の技量が演目の出来不出
来を決めてたんだろうと思うけど、そこに演出
家を招くことで新しいフィールドが生まれたっ
て気がするんだな。
獅童くんは勘九郎さんの影響をすごく受けてて
勘九郎さんクラスなら演出家を歌舞伎に引き
寄せることが出来るけど、獅童くんクラスは
自分から擦り寄っていかないといけないから
クドカン作品とかに自ら出て切磋琢磨してるの
かなって思うの。だから獅童くんが勘九郎さん
の年齢になった時にクドカン版の作品を演じる
ことが出来るような歌舞伎役者になって欲しい
なって思うんだよね。そんな頃には自分で着物
を着れる粋なおばちゃんになっていたいけど。
セットも素晴らしかったし、歌舞伎なのにサン
タクロースと鼠小僧を絡めたストーリー展開も
面白かったし、BGMも小粋な感じで歌舞伎を観て
いる感覚はなかったかも。でも、この場は歌舞
伎座っていう不思議な空気感が心地よかった。
めっちゃ面白かったっす。古典とかにはまだ
付いていけないだろうけど、演目を選べば一見
敷居の高そうな歌舞伎でも、十分に笑えて感動
して楽しめるもんなんだと思います。
終演後、鳴り止まない拍手に野田秀樹が登場。
ちっちゃ!周りは衣装にカツラを着けた役者
さんなんで余計に華奢に見えましたが、オーラ
は十分感じました。野田作品はあんまり観た事
ないけど、天才っていうかスゲエ演出家だって
実感したかな。手放しで面白かったです。また
野田さん演出の歌舞伎の演目を観たいと思いま
した。
そして横山さんとご挨拶して歌舞伎座前で別れ
ました。秋の若手巡業のチケットをダブって
獲ってた分をお引き受け頂く約束までしてもら
って、ホントに気持ちのよい方を紹介して頂き
ました。ちゅんたろーさんに多謝ですぅ!
しっかしドンドン歌舞伎にハマっていく自分が
怖いな…チケット代も高いし、奥が深いし、
アイテム増やし過ぎだっちゅうねん!これが
仕事に通じれば投資にもなるんだろうけど、ど
うなりますやら!?って感じ。でも楽しかったし
まあ、いいっか…(基本楽天的)
を観に行った。松竹での電話予約に挑んでみた
ものの繋がった時には「第三部の一等席は完売
しました」と言われ、半ば諦めていた。しかし
‘獅童の会’という中村獅童くんの後援会の
会員である私は、今日のチケットを後日‘獅童
の会’で獲って頂けたのです。第三部は野田
秀樹が演出する『野田版鼠小僧』という演目が
あるので人気が高かったようで、獅童くんは
第三部しか出ないので絶対に観たかったから
良かったっす。
今日ご一緒するのは信者仲魔のちゅんたろー
さんの特撮仲間で獅童くん好きの横山さんと
いう方。ちゅんたろーさんに紹介して頂いて
初めてお目に掛かるのです。歌舞伎座近くで
落ち合い、ご挨拶。なかなか感じのいい方で
ちょっと安心。歌舞伎座も初めて入るので軽く
ドキドキしつつ、早速筋書きを買って座席へ。
花道近くのなかなかの良席。歌舞伎座自体も
とってもウキウキするような雰囲気で高揚して
いく自分がわかった。
いざ開演。まずは『神楽諷雲井曲鞠・どんつ
く』という演目。筋書きを読みながら場面を
確認しつつ観るという歌舞伎初心者丸出しの
行動ですが、なんとか筋が理解出来たんで楽し
かった。っていうか、かなり単純なストーリー
だったんで初心者でも十分楽しめました。コミ
カルな踊りを出演者全員でやる場面があって、
面白いんだけどゴージャス感もあって自然と
引き込まれていきました。
門礼者役の獅童くんがとても男前で惚れ直しま
したな。しかし台詞が少なっ!やっぱり扇雀
さんや勘九郎さんに三津五郎さん、福助さん、
橋之助さんなどが出てると獅童くんの格は低い
んだな…と実感。現代劇でどんなに人気があっ
ても伝統の世界は厳しいわな…。それが重みで
あるんだろうけど。
あっという魔に休憩時間に突入。同行して頂い
た横山さんも歌舞伎初心者ということもあり、
休憩時間の過ごし方も知らずにただ興奮のまま
感想を座席で語り合っていた。そうこうして
いると一人の中年女性がやってきて「まにあ様
(本名)ですか?」と聞かれ「はい…」と返事
をすると「中村獅童事務所の者です。本日は
お越し頂き有難うございます」と丁寧に挨拶
された。まるで扱いが‘ご贔屓さん’のよう。
いやいや、私は‘にわか’でございますのよ。
恐縮して更にへりくだっている私と腰低合戦が
始まった。
「有難うございます」「いや、こちらこそ有難
うございます」「いやいや、こちらこそ有難う
ございます」「とんでもない、こちらこそ有難
うございます」完全なる‘有難う’の安売り
状態になっていた。一通り‘有難う’の応酬を
終え、女性は帰っていった。横山さんに「挨拶
されるってすごいですね!」みたいなことを
言われたけど、まったく自覚がないので内心
バクバク状態だった。歌舞伎座って役者にとっ
ても勝負のハコなのかも知れませんね。そりゃ
一般発売で獲れるわけないよ。役者のご贔屓
さん筋でサバけるんだものね。深いなぁ…
そして『野田版鼠小僧』に突入。コクーン歌舞
伎みたいに台詞まわしは現代劇っぽいので実に
わかりやすかった。明治座とかでやってそうな
人情喜劇っぽくて歌舞伎という敷居の高さが
全くない。勘九郎さんの信念みたいなものなん
だと思うんだけど、歌舞伎で上演されてる演目
に現代劇の演出家の演出を加えれば、もっと
わかりやすくて親しみやすくて、イマジネー
ションの広がりを与えられるんだと思う。同じ
演目をキャストを変えてずっとやってきたのが
歌舞伎であって、役者の技量が演目の出来不出
来を決めてたんだろうと思うけど、そこに演出
家を招くことで新しいフィールドが生まれたっ
て気がするんだな。
獅童くんは勘九郎さんの影響をすごく受けてて
勘九郎さんクラスなら演出家を歌舞伎に引き
寄せることが出来るけど、獅童くんクラスは
自分から擦り寄っていかないといけないから
クドカン作品とかに自ら出て切磋琢磨してるの
かなって思うの。だから獅童くんが勘九郎さん
の年齢になった時にクドカン版の作品を演じる
ことが出来るような歌舞伎役者になって欲しい
なって思うんだよね。そんな頃には自分で着物
を着れる粋なおばちゃんになっていたいけど。
セットも素晴らしかったし、歌舞伎なのにサン
タクロースと鼠小僧を絡めたストーリー展開も
面白かったし、BGMも小粋な感じで歌舞伎を観て
いる感覚はなかったかも。でも、この場は歌舞
伎座っていう不思議な空気感が心地よかった。
めっちゃ面白かったっす。古典とかにはまだ
付いていけないだろうけど、演目を選べば一見
敷居の高そうな歌舞伎でも、十分に笑えて感動
して楽しめるもんなんだと思います。
終演後、鳴り止まない拍手に野田秀樹が登場。
ちっちゃ!周りは衣装にカツラを着けた役者
さんなんで余計に華奢に見えましたが、オーラ
は十分感じました。野田作品はあんまり観た事
ないけど、天才っていうかスゲエ演出家だって
実感したかな。手放しで面白かったです。また
野田さん演出の歌舞伎の演目を観たいと思いま
した。
そして横山さんとご挨拶して歌舞伎座前で別れ
ました。秋の若手巡業のチケットをダブって
獲ってた分をお引き受け頂く約束までしてもら
って、ホントに気持ちのよい方を紹介して頂き
ました。ちゅんたろーさんに多謝ですぅ!
しっかしドンドン歌舞伎にハマっていく自分が
怖いな…チケット代も高いし、奥が深いし、
アイテム増やし過ぎだっちゅうねん!これが
仕事に通じれば投資にもなるんだろうけど、ど
うなりますやら!?って感じ。でも楽しかったし
まあ、いいっか…(基本楽天的)
コメント