今日はデーモン小暮の邦楽維新 Collaboration 青山本場所・
「阿」の巻を観に青山に向かった。信者仲魔のゆきさんとこども
の城のロビーで落ち合うと「さっき普通にレオさまが通ったよ」
と開口一番言われた。レオさまとは和太鼓奏者のレナード衛藤
さんのことです。わ〜い!レオさまも観に来てるんだ、嬉しい!!
昨日〜今日の尚の結婚話が鬱陶しかったので、余計にレオさまや
閣下にすがりたいというか逢えることが楽しみで仕方がなかった
のでした。

青山円形劇場の座席に進み、何気に客席を眺めているとレオさま
が入ってきました。普通〜!私服だとホントにオーラを感じられ
ないよね。やっぱりレオさまは上半身裸でナンボですから、服を
着てすっかり一般人になりすます姿がちょっと面白かった。今
なら普通に知り合いに逢ったみたいな感じで喋り掛けられそうな
気がしたもんな。まあ雰囲気は一般人だったけどカッコよさは
相変わらずだったので軽くメロったのは言うまでもありません。
ものすごく怪しい感じでレオさまをチラ見してる魔にいざ開演。

一噌幸弘さんが笛を吹きながら登場して客席の中を練り歩いて
いらっしゃいました。一気に緊張感に包まれる会場…しかしステ
ージ上で演奏を終えてMCに入った途端にその緊張感は解き放たれ
緩〜い感じになっていきました。一噌さんというのがものすごい
ダジャレ王(しかもかなりレベル低)で、良い意味でも悪い意味
でも浮世離れした感じの物腰の方なのです。重要無形文化財に
指定されてるエライ人なんだけどね…最終的には許してあげたく
なるんだけど、最初の方は正直イラつくんだわ。昨年の青山劇場
での公演の時から気にはなってたけど、今回メインに持ってきた
のは閣下も面白がってたんだね。

演奏されたのは♪獅子の舞という古典なんだそうですが、最初
から「をいをい…」って感じのダジャレ満載の説明の後、呆れた
感じで胡弓の多々良香保里さんが登場。なかなか気の強そうな
雰囲気を持った方で、適当に一噌さんをあしらってたのが面白か
ったな。胡弓は三味線と同じ作りのものを弓で弾くという楽器で
奏者は激減しているとか。本来はお琴と三味線と胡弓をたしなむ
のが普通なんだけど、最近では胡弓のパートを尺八にとって代わ
られるケースが多いので段々と胡弓まで演る人が減ってるそうで
多々良さん自身も胡弓だけの演奏を要求されるステージという
のは初めてに近いんだそうです。胡弓を演奏しながら歌唱すると
いうことも滅多にないそうなんですが、今回は♪黒髪を歌って
おられました。

多々良さんの演奏の後、閣下がなにやら一節を唱えながら登場。
最近お気に入りの御様子の平安絵巻の麻呂みたいな衣装だった。
私も嫌いな衣装じゃないので「カワイイなぁ…」と思わずウット
リしてしまった。ミサの時からの恒例のコール&レスポンスに
続き、青山劇場&青山円形劇場での懸念事項である駐車場問題に
ついて一通り触れ、いい加減誰か教えてあげて!10時過ぎても
終演後30分以内なら車を出せることを!!と心の中で切に願いなが
らも閣下が神経質なまでに10時終演に拘ってることが笑えた。

で、1部の定番である朗読コーナーに突入。閣下がある作品を朗読
し、その状況に合わせてBGMを邦楽奏者が付けていくという面白い
試みなんだけど、いつも眠気との闘いになってしまうというネッ
クがあるんだな。照明が暗い中、適度に奏でる邦楽器の音色が
心地良くて、更に閣下の声の耳障りがいいのでリラックスし過ぎ
てしまうんだと思う。ホントに何度も言ってると思いますが閣下
の声は私を癒すんですわ。今回の作品は芥川龍之介の『袈裟と
盛遠』。果たしてどうなりますやら!?

袈裟という女性と盛遠という男性の独白からなる展開なんだけど
簡略すると袈裟に昔から憧れてた盛遠が、人妻になった袈裟を
辱めたんだけど、複雑な心境に陥った盛遠が袈裟の夫を殺そうと
持ち掛けたら袈裟が納得して更に困惑する盛遠と、承諾してしま
った袈裟が苦悩し夫を殺しに来る盛遠に間違って自分が殺される
ように画策するというエロティックでサスペンスな感じのストー
リーに眠気は一切起きずに完全に聴き入ってました。今回も胡弓
の怪しい音色に、物語に引きつける笛の音は実に効果的でした。
閣下の登場時に述べた一節はクライマックス前の重要な一節を
言っていたという心憎いオチもよかったかな。

で、1部終了。休憩を挟み、2部に突入。タブラの吉見征樹さん・
スパニッシュギターの高木潤一さん・ヴァイオリンの壺井彰久
さんが加わって♪ZUTTOが披露された。♪ZUTTOはホントに心に
染み入る曲で、こんなにギスギスした性格の私が柔らかい気持ち
になれる一曲なのです。隣りのブロックの客が涙していたのも
わかる気がした。♪縁という曲も心に染みるんだけど、この2曲
以外の曲でしくしく泣かれていたら「気持ち悪っ!」って思うんでしょうけども。

清々しい気持ちになったところで閣下はハケていき、一噌さんの
♪ふふふ、♪白鳥の湖、♪悲しい酒を素晴らしいアレンジで聴か
せてくれて、♪悲しい酒を鮭茶漬けバージョンに変えて再び登場
した閣下に大爆笑でした。今までの流れを台無しかよ!?そんな
遊びゴコロもツボなんですがね。

その後はイタリアのプログレバンドのなんちゃらの人の曲で、
歌詞がなくてボーカリストの声が楽器になってるっていう♪木々
の歌を披露。「歌詞を覚えないでいいんで助かった」との閣下の
弁。その分、円形劇場を余すことなく使ったというか、客席の
後方通路をただ駆け抜けて?スキップ?していった閣下の姿が
印象的でした。ちきしょー、カワイイっ!聖飢魔?の♪鬼も久々
に聴けて良かった。あんまり好みの曲じゃないけどアレンジが
めっちゃカッコよかったんで聴き入っちゃった。やっぱり造りが
面白い曲が多いんだよね、聖飢魔?の曲って。

で、本編終了。レオさまが会場を後にする姿に「あ〜あ…」と
いう落胆の気持ちで一杯だったけど、程なくアンコールになり
既に10時過ぎていたので即行♪BLUE MOUNTAINが始まって気付けば
ノリノリになってました。レオさま、またね!で、わざわざ曲中
に着流しを羽織ってギター侍のパクりで吉見さん・高木さん・
壺井さんが一噌さんの閣下が多々良さんの裏ネタを披露して「残
念!」って斬っていったのが笑えた。一噌さんが400年前の笛を
タクシーに中に忘れたとか多々良さんの好きなおかずが地味だと
か全く役に立たないトリビアばかりなんですけど、遊びゴコロを
持ったオトナが楽しそうにやってる姿はいいよね。結果的に笑い
まくりのまま終演。

今の閣下のライフワークである邦楽維新ですが、邦楽奏者で面白
い人はまだまだ居そうですね。一噌さんはある意味大ヒットでし
た。次は楽日です。更に弾けるのが楽しみ、楽しみ!

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