『蛇よ！』＠スパイラルホール。
2005年3月21日 演劇今日は松尾スズキさんと大竹しのぶさんの二人芝居『蛇よ！』を
観に青山へ。あまり興味がなかったんでダメもとで本日の楽日に
エントリーしてたら見事当選。直江嬢の元同僚のお姉さんがこの
公演を観たがっていたのでお誘いしてみたら「是非に！」との
ことで一緒に行くことになりました。座席に進むとなかなかの
良席でございました。いざ開演。
二人芝居というよりはコントでした。1本目は松尾さん演ずる男が
ラブホテルに大竹さん演ずるSM嬢を呼んだという設定の『初めて
のSM』。このSM嬢が魚屋さんがするような胸までのゴム長靴（そ
れも泥だらけ）を履いて空を飛び回るコウモリと共に登場し、
喋りだせば訛りがキツイおばちゃんなの。男の方も軽くマザコン
気味で母親は横領容疑で逮捕寸前で横領したお金を松尾さんが
持ち出すも残金はラブホテルの宿泊代しかなく、最後に今まで
経験したことがないSMをやってみようと思い立つという、松尾
さんならではの人物設定に最初から笑わされっぱなしでした。
タップあり、歌ありのドタバタ喜劇の様相の中で、さすがは大竹
しのぶ！って感じで松尾ワールドに見事に染まってた大竹さんは
素晴らしいの一語に尽きました。台詞も早口で松尾さんの倍は
あろうかという膨大な量を噛むこともなくスラスラ言ってながら
絶妙な間の取り方・外し方が最高でした。フリートークの時は
あんなにまったりした喋り方なのに台詞となると実にリズム感が
あって、松尾さん独特の間合いと絡み合って一気に引き込まれて
いきました。
1本目が終わるとスクリーンに『出しっぱなしの女』という昭和
初期の日本映画っぽいレトロな映像が流れました。スリップ姿で
関西弁を喋り「ねえ山崎…」と苗字で松尾さん扮する男を呼ぶ
大竹さんの姿が色っぽくて可愛くて、それに対する松尾さんが
白ふんどしを凛々しく巻いていて一見「ヤクザ映画か!?」と思わ
せるような感じなの。でも松尾さんはヤクザでもなんでもなく
水道局の人で、大竹さんのことを「なんだ、山崎…」と呼び出し
て実は二人とも苗字が‘山崎’でややこしい！みたいなオチが
あったりして映像でも笑いまくりでした。この映像は続きモノで
その後のコントの合間に流れました。
『突起物の女』では松尾さんが精神科医で大竹さんが悩みを持つ
女優という設定で大竹さんは物凄いミニのサイケな衣装なんだけ
ど違和感のないのがゴイスです。髪を高めに結ってて、実はそれ
はヅラで、取ると角が生えてたり、角を取ると制服姿の中学生が
頭に刺さってて下半身だけ見えるとか奇想天外な話の展開にただ
ただ笑ってました。でも大竹さんの頭の突起物は松尾さんにしか
見えてなくて、それが松尾さんの中学生の時の出来事がトラウマ
になってるのでは!?という展開になり、二人が中学生の役になっ
て演じたりしてたのも面白かった。考えオチって感じもよかった
っす。
そして再び『出しっぱなしの女』を挟み、『これからの人』が
あって（実は内容が思い出せないの…）になり、更に『出しっぱ
なしの女』のストーリーは流れ、水を出しっぱなしにして料金を
踏み倒す粋な姉御風の大竹さんに「どんだけ水無駄使いすれば気
が済むんだい!!」と啖呵を切る水道局の松尾さんに対し「涙の数
だけ…」と平然と答える大竹さんには涙を流して爆笑してしまい
ました。いろいろあって大竹さんの水の無駄使いを止めさせた
松尾さんは最初に出てきたスリップ姿の山崎の家に戻ると「籍を
入れたらややこしくなくなるやん…」と言われハッピーエンドと
いう結末には脱帽。
ラストは彼氏の裏切りにいっそ一思いに刺してやろうかと思って
ナイフを手にするんだけど結局通りすがりの人を刺してパニクっ
てる大竹さんに対し、長い間引きこもっていたんだけど意を決し
てTSUTAYAにフィービー・ケイツのDVDを借りに行く途中に通りす
がりに刺されちゃった松尾さんがなんで刺されたのかを大竹さん
に電話や実際にアパートに行って説明してもらおうとする『刺し
たね』は松尾さんの哀愁漂う不気味さ満載で大満足でした。
とにかく爆笑に次ぐ爆笑で、観終わった感想としては久々に松尾
ワールドがハマったかなって感じ。『恋は余計なお世話』とか
グル魂ライブの『MACH731』のゲストコーナーでの松尾さんと大竹
さんのコントを思い出したりして松尾さんのギャグと言葉選びは
健在だなと思い知らされました。特に松尾さんの作品は私にとっ
て当たり外れがあるんで、今日は大当たりでございました。そし
てそれを見事に演じた大竹さん。才能のある者同士のガチンコ
勝負は実に清々しかったっす。DVDになんないのかな〜？またこん
な機会があったら是非参上したいと思いました。
終演後は地元に戻り、楽しい舞台を肴に旨い酒を飲んだのでし
た。お姉さんも涙流して笑ったそうで、大竹さんが苦手だった
そうですが見る目が変わったとのこと。食わず嫌いはいけません
な、何事も。あ〜おもろかったぜぃ！
観に青山へ。あまり興味がなかったんでダメもとで本日の楽日に
エントリーしてたら見事当選。直江嬢の元同僚のお姉さんがこの
公演を観たがっていたのでお誘いしてみたら「是非に！」との
ことで一緒に行くことになりました。座席に進むとなかなかの
良席でございました。いざ開演。
二人芝居というよりはコントでした。1本目は松尾さん演ずる男が
ラブホテルに大竹さん演ずるSM嬢を呼んだという設定の『初めて
のSM』。このSM嬢が魚屋さんがするような胸までのゴム長靴（そ
れも泥だらけ）を履いて空を飛び回るコウモリと共に登場し、
喋りだせば訛りがキツイおばちゃんなの。男の方も軽くマザコン
気味で母親は横領容疑で逮捕寸前で横領したお金を松尾さんが
持ち出すも残金はラブホテルの宿泊代しかなく、最後に今まで
経験したことがないSMをやってみようと思い立つという、松尾
さんならではの人物設定に最初から笑わされっぱなしでした。
タップあり、歌ありのドタバタ喜劇の様相の中で、さすがは大竹
しのぶ！って感じで松尾ワールドに見事に染まってた大竹さんは
素晴らしいの一語に尽きました。台詞も早口で松尾さんの倍は
あろうかという膨大な量を噛むこともなくスラスラ言ってながら
絶妙な間の取り方・外し方が最高でした。フリートークの時は
あんなにまったりした喋り方なのに台詞となると実にリズム感が
あって、松尾さん独特の間合いと絡み合って一気に引き込まれて
いきました。
1本目が終わるとスクリーンに『出しっぱなしの女』という昭和
初期の日本映画っぽいレトロな映像が流れました。スリップ姿で
関西弁を喋り「ねえ山崎…」と苗字で松尾さん扮する男を呼ぶ
大竹さんの姿が色っぽくて可愛くて、それに対する松尾さんが
白ふんどしを凛々しく巻いていて一見「ヤクザ映画か!?」と思わ
せるような感じなの。でも松尾さんはヤクザでもなんでもなく
水道局の人で、大竹さんのことを「なんだ、山崎…」と呼び出し
て実は二人とも苗字が‘山崎’でややこしい！みたいなオチが
あったりして映像でも笑いまくりでした。この映像は続きモノで
その後のコントの合間に流れました。
『突起物の女』では松尾さんが精神科医で大竹さんが悩みを持つ
女優という設定で大竹さんは物凄いミニのサイケな衣装なんだけ
ど違和感のないのがゴイスです。髪を高めに結ってて、実はそれ
はヅラで、取ると角が生えてたり、角を取ると制服姿の中学生が
頭に刺さってて下半身だけ見えるとか奇想天外な話の展開にただ
ただ笑ってました。でも大竹さんの頭の突起物は松尾さんにしか
見えてなくて、それが松尾さんの中学生の時の出来事がトラウマ
になってるのでは!?という展開になり、二人が中学生の役になっ
て演じたりしてたのも面白かった。考えオチって感じもよかった
っす。
そして再び『出しっぱなしの女』を挟み、『これからの人』が
あって（実は内容が思い出せないの…）になり、更に『出しっぱ
なしの女』のストーリーは流れ、水を出しっぱなしにして料金を
踏み倒す粋な姉御風の大竹さんに「どんだけ水無駄使いすれば気
が済むんだい!!」と啖呵を切る水道局の松尾さんに対し「涙の数
だけ…」と平然と答える大竹さんには涙を流して爆笑してしまい
ました。いろいろあって大竹さんの水の無駄使いを止めさせた
松尾さんは最初に出てきたスリップ姿の山崎の家に戻ると「籍を
入れたらややこしくなくなるやん…」と言われハッピーエンドと
いう結末には脱帽。
ラストは彼氏の裏切りにいっそ一思いに刺してやろうかと思って
ナイフを手にするんだけど結局通りすがりの人を刺してパニクっ
てる大竹さんに対し、長い間引きこもっていたんだけど意を決し
てTSUTAYAにフィービー・ケイツのDVDを借りに行く途中に通りす
がりに刺されちゃった松尾さんがなんで刺されたのかを大竹さん
に電話や実際にアパートに行って説明してもらおうとする『刺し
たね』は松尾さんの哀愁漂う不気味さ満載で大満足でした。
とにかく爆笑に次ぐ爆笑で、観終わった感想としては久々に松尾
ワールドがハマったかなって感じ。『恋は余計なお世話』とか
グル魂ライブの『MACH731』のゲストコーナーでの松尾さんと大竹
さんのコントを思い出したりして松尾さんのギャグと言葉選びは
健在だなと思い知らされました。特に松尾さんの作品は私にとっ
て当たり外れがあるんで、今日は大当たりでございました。そし
てそれを見事に演じた大竹さん。才能のある者同士のガチンコ
勝負は実に清々しかったっす。DVDになんないのかな〜？またこん
な機会があったら是非参上したいと思いました。
終演後は地元に戻り、楽しい舞台を肴に旨い酒を飲んだのでし
た。お姉さんも涙流して笑ったそうで、大竹さんが苦手だった
そうですが見る目が変わったとのこと。食わず嫌いはいけません
な、何事も。あ〜おもろかったぜぃ！
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