今日は大人計画の『まとまったお金の唄』を下北に観に行った。
いつも利用する駐車場が調整中になってて、次に利用する駐車場
に行くと満車の看板が出ていて、時間的にギリだったので軽く
焦ったんだけど満車のことが多いもう1軒の駐車場に移動すると
珍しく空車でなんとか滑り込めました。そのまま早足で会場入り
し、程なくして開演となりました。

2回目ということもあり余裕を持って観れたかな。決められた台詞
だと思ってたのがアドリブだったことに気付いて、そのアドリブ
に他の役者が笑いを我慢してたりする姿が楽しかった。村杉さん
がキリストっぽい格好で出てきて「誰?」と尋ねられて前回は
「グル…」って答えて失笑をかってたけど、今回は「浅野忠信…
」って答えて爆笑をとってました。他にどんなバージョンがある
んかな〜!?こういう役者が遊べるポイントを作ってあるのはプレ
ッシャーにもなるけど長丁場の公演では緊張感を維持出来る手法
でもあるんでしょうね。

松尾さんの作風って気付かないでさらっと観ちゃうと理解不能で
終わる場合もあるんだけど、細かな設定とか台詞とか演技とかに
気付くと実に深いな〜と思わせてくれるわけです。今回も2回目で
気付けたポイントが多々あっていたく感心しました。1回目の時に
直江嬢の同僚の松尾さん信仰者の人と終演後に逢って「泣けまし
たよ〜!」と言ってたのが全く理解出来なくて「どこで泣けたん
だろ?」と思ってたんだけど泣けるポイントがありましたよ〜。

良々演じるお母さんの台詞がとっても重いなあ。ボケてきて色々
なことを忘れてしまうんだけど、旦那が死んだことを忘れたのに
周囲から死んだことを告げられて、その度に哀しさを思い出して
いつまで経っても旦那が死んだ哀しみから抜け切れずに追い詰め
られていく感じとかが切なかったわ。1回目は全く良々に注目して
なかったから気付かなかったよ。いや〜、深いっ。

深いと言えば、松尾さんの出番も深いわ。ただの飛び道具的かと
思ってたけどストーリーの繋ぎ繋ぎで重要な役割をしてるのね。
‘にしきのあきら’や‘ダイナマンの社長’とかのインパクトに
目を奪われたけど‘クリスマス堂の社長’とか‘おまわりさん’
とか地味目なキャラが織りなす展開に意味があったりしてたから
ホントに感心しました。

阿部さんに関しては展開が先に読めるからニヤニヤしながら演技
を待って大爆笑!みたいな感じで声を出して笑ってましたね。
サイケな衣装に合わせて厚底のカワイイ靴を履いてたのが茶色の
地味なサボに替わってたのは何か意味があるのかな!?確かに厚底
で舞台を走り周るのはハプニングが生まれそうだったけどさ。
さすがに疲れも出る頃でかなりの役者が台詞を噛んでた中、阿部
さんのキレの良さは健在だったんで安心しましたが。

1回目は官九郎さんのギターの絃が切れたりしてオチにどっぷり
漬かれぬまま終わったんだけど、今回は問題なく終演を向かえて
「なるほど…!」と思いました。結構あっさりしてスッキリして
たのね。途中の重さから考えたら爽快感さえ覚えましたわ。この
作品、かなり好きですぅ。

カーテンコールでは松尾さんが「今日もたくさんのお金を有難う
ございました!」と挨拶されてて、ここまでがオチだったんだろ
うなってことにも気付きました。やっぱり2回観ないとわかんない
のは松尾さんが深いのか私がおバカさんなのか永遠のテーマです
わね、オホホ。そのまま雨の首都高をぶっ飛ばして帰宅。大人
計画フェスティバルのチケ獲りが面倒だなって思ってたけど頑張
るしかないわね。やったるで〜!

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